契約書は、①当事者間の行為の基準となる、②紛争を予防する、③紛争となった場合の解決基準となる、といった役割を果たすことで、契約当事者間相互のビジネスを円滑にするためのものです。

そのため、契約書の締結がかえって当事者間の利害を損なうことがあっては、本末転倒です。

契約書の締結が本当に当事者間の利益になっているのか、という点から、締結の際に以下の点をチェックしておくのがよいと思います。

・各当事者間の力関係、利害関係等から、契約書内でどこまで誰の利益を図れるかは検討されていますか？

・契約書締結前に契約がすでにスタートしていませんか？

・契約書の締結（準備含め）により交渉がストップしてしまったりしませんか？

→契約書締結が業務の妨げになるのは、本末転倒の場合もあります。

・契約書の締結が現場で望まれていますか？

・契約書の締結が本当に会社の利益になっていますか？

→契約書作成の意義に立ち返って検討するのがよいでしょう。