内容証明相談：Ｑ内容証明はどのように相手に届けられるのでしょうか？

内容証明郵便は、書留郵便の一種ですので、相手に直接渡して、受領印を押してもらって受領完了となります。相手方本人しか受け取れないわけではなく、家族や従業員が受領印を押した場合でも配達されたことになります。しかし、相手方に届かない場合として以下の場合があります。
①受け取る者が誰もいなかった場合には、郵便局に内容証明郵便を持ち帰ることとなります。通常は、何度か再配達してもらえますが、受領者がいない場合、「不在通知」がポストに入れられます。
受取人が不在通知を見て郵便局に受け取りに行くか、配達希望日を指定して再配達してもらえば良いのですが、原則7日間の保管期間を過ぎても受け取らない場合には、「受取人が不在でした」等の付箋が貼り付けられて、差出人に返還されます。この場合、内容証明郵便は受取人に届いたことにはなりませんので、注意が必要です。
②配達したものの、誰かが居たにも拘わらず、受け取りを拒否する場合がありますが、内容証明郵便は、受け取りが強制されていませんので、受け取りを拒否しても違法ではありません。この場合、「受け取りを拒否されました」という付箋が貼り付けられて、差出人に返還されます。ただし、受け取りを拒否されても内容証明郵便は受取人に届いたものとして扱われ、通知の効果が生じることがあります。そのため、受取人としては、受け取りを拒否することはできますが、通知の効果が生じますので、この点に注意が必要です。
③差出人が知らない間に相手方が引っ越したり、債権者の取り立てを免れるために住民票を移さずに夜逃げしたりして、差出人が記載した住所に受取人が居らないことがあります。この場合も、内容証明郵便は「宛先人不明」として差出人に返還され、通知の効果は生じません。

内容証明郵便が相手方に届かなかった場合、専門的な対応を要する場合もあります。お悩みの方は専門家である弁護士にお気軽にお問い合わせください。